腹のたつこと

なぜか東京を去る理由(映画監督入江悠 日記)

2008年の終わりから「SRサイタマノラッパー」の宣伝・配給、および「SRサイタマノラッパー2」の制作に関わり続けた無理がついにたたって、賃貸&生活費などの現状維持が厳しくなったためです。
<中略>
「え?評価されたのなら裕福になるんじゃないの?」と思われた方は至極真っ当で、おそらくいま自主映画を作ってる方も意外とこの事実は知らないはずです。
<中略>
結論から言うと、
映画を見せようと努力すればするほど貧乏になる。
それは映画自体や作り手の評価とはまったく別ものだ、ということになります。


詳細はリンクを見ていただくとして、制作費200万円しかかからなかった映画を撮った入江監督は高い評価を受けたことにより金銭的に疲弊し、東京を去らねばならなくなったことが記されています。


五輪招致の5億円映像は「妥当」 都議会で電通(47news)

 東京都が敗れた2016年夏季五輪の招致活動を検証するため、都議会特別委員会は24日、招致経費149億円のうち67億円を受託した電通の幹部や日本オリンピック委員会(JOC)会長ら計3人を参考人として招き、意見聴取した。

 国際オリンピック委員会(IOC)総会用の約10分間の映像制作費が5億円かかった問題について、電通の稲垣豊前スポーツ事業局長は「制作費は品質によって大きく異なり、長さで論じられない。IOC委員や海外メディアからも高く評価された」と妥当性を強調。

 さらに「7カ国で40時間にわたって撮影したものを10分間に凝縮し、高品質な作品になった」と説明した。


まったくぜんぜん違う話です。一概に比べられることではないことは百も承知で暴論を吐きますが、5億もあれば『SRサイタマノラッパー』が250本も撮れます、作れます。何も言わずにまず先に5億円ありきで電通に丸投げした東京都もその5億円を丸々使って10分のVTRを作った電通。何か釈然としません。


何で結果を残した人が疲弊して、結果を残せなかった人たちがデカイ面をしているのか。彼らは彼らで職を全うしただけなのかもしれませんが、それにしても瑕疵があるようにも思えなくも無く、オリンピック招致と文化行政はまったく違うもののこういう金の使い方をする行政に意義のある文化行政などというものは望むべきも無いのかと暗澹たる気持ちになりました。。。。